ロボ太

はかせ、Wi-Fi 7の機器に替えたのに前と速さが変わらないよ。新しくしただけでは速くならないの?

Wi-Fiはかせ

Wi-Fi 7のルーターに替えても、端末が古い規格でつながっていたり、回線の速さが上限になっていたりすると、速度測定の数字は伸びないのじゃ。まずは端末が今どの規格でつながっているかを確かめてから、有線でつないだときと比べてみよう。

どこで速度が止まっているかを見分ける

画面の表示と測定結果から、次に確認する項目を選んでください。同じ速度で止まることだけでは、原因の場所は確定しません。

表は横にスクロールできます →
観察した状態 考えられる原因 優先して確認すること
端末の接続表示がWi-Fi 5、6、6Eのまま 端末がWi-Fi 7に対応していない、または設定が足りない 端末の型番、OS、ドライバー、対応する周波数帯
Wi-Fi 7でつながっているが、有線と同じ速度で止まる 回線や測定先の混雑、機器や測定端末の上限 有線のリンク速度、別の測定先、時間帯
約100Mbpsや約1Gbpsを超えない ケーブル、ハブ、ポートのリンク速度が上限 PC側のLANアダプターと途中の機器
ルーターの近くだけ速く、離れると遅い 6GHzや5GHzの電波の届き方 距離、壁や床
速度の数字は上がったが、Pingは変わらない 混雑、上り、相手のサーバーまでの経路 遅延の原因

端末に表示されるリンク速度は、端末と接続先の間で決まった通信速度です。インターネットの実測値には、その先の回線や測定先の影響、通信の制御に使う分も含まれるため、リンク速度と同じ値にはなりません。

接続中の規格とOSの対応を確認する

製品の「Wi-Fi 7対応」という仕様と、今の接続状態を分けて確認してください。Windows 11では、Wi-Fiにつないだ状態で次の順に開きます。

  1. 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」→接続中のネットワークの「プロパティ」を開きます。
  2. 「プロトコル」がWi-Fi 7(802.11be)かを確認し、「ネットワーク帯域(チャネル)」と送受信のリンク速度を控えます。
  3. 同じ画面で複数の帯域が表示されていれば、その接続がMLOに対応していることを確認できます。MicrosoftのWi-Fi 7とMLOの案内にも、この確認方法が掲載されています。

スマホなどでは、機種によって接続規格やMLOの表示がありません。Wi-FiアイコンやSSIDの名前だけで判定せず、ルーターの管理画面にある接続端末一覧や、端末メーカーの接続情報の確認手順を参照してください。表示を確認できない場合は「不明」と記録し、速度だけでWi-Fi 7接続と判断しないでください。

Wi-Fi 7にならない場合は、端末や無線LAN子機の型番に802.11beの対応があるか、OSとドライバーが対応版かを確認します。WindowsではWindows 11の24H2以降が必要です。「設定」→「システム」→「バージョン情報」でOSのバージョンを確認してください。Intelの対応条件のように、OSだけでなくドライバーやPCメーカー側の対応にも条件があります。不足があればメーカー指定の更新を適用し、再接続して同じ画面を確認します。

6GHzとMLOで使える機能を確かめる

Wi-Fi 7は2.4GHzや5GHzでも使え、6GHzは必須ではありません。例えばバッファローのWSR3600BE4Pは、2.4GHzと5GHzに対応するWi-Fi 7ルーターです。6GHzや320MHz幅を使いたい場合に、端末とルーター双方の対応を確認してください。

複数の無線接続を利用するMLOも、対応機種同士なら同じ動作になるとは限りません。同時に通信する方式と、通信する帯域を切り替える方式があり、合計速度が常に上がる機能ではありません。ASUSのMLOの説明でも、動作は端末側の対応に依存するとされています。両機器の仕様で対応帯域と動作条件を調べ、ルーターの説明書でMLOの有効化や専用SSIDへの接続が必要かを確認してください。ファームウェアの対応版も型番ごとに確認します。

家庭でパスワードを使う6GHz接続では、WPA3-Personalへの対応を確認してください。WPA2だけの接続は6GHzでは使えません。6GHzにはパスワードを使わず暗号化するEnhanced Open(OWE)などもあるため、「すべての6GHz接続にWPA3-Personalが必要」とは限りません。企業や施設のネットワークでは管理者の設定に従ってください。方式の違いはCiscoの6GHzのセキュリティ要件で確認できます。

同じ条件で近距離と有線LANを比べる

接続規格を確認したら、電波の届き方による差と、ほかの上限を調べます。設定を一度に変えず、次の条件で測定してください。

  1. 大きなダウンロードやバックアップを一時停止し、同じ端末、同じ測定サイトの同じサーバーを使います。比較の間は、VPNなどの利用条件もそろえます。
  2. ルーターの近くと普段使う場所で、近い時間帯にそれぞれ2〜3回測ります。接続帯域も記録し、近くだけ速ければ、距離や障害物による影響を先に調べます。
  3. 有線接続できる端末ならルーターのLANポートにつなぎ、Wi-Fiをオフにして同じ測定を繰り返します。有線のリンク速度と、USB接続ならLANアダプターの対応速度も確認してください。別の端末を使う場合は端末性能の差も含まれるため、参考比較として扱います。

測定後はWi-Fiを元の状態へ戻し、一時停止したダウンロードやバックアップを再開してください。

有線でも同程度なら、回線や測定先など両方に共通する要因を疑う材料になります。ただし、有線側が1Gbps接続なら、それ自体が測定の上限になります。ルーターのWANポート、PCまでのLANポートやハブ、契約速度を照合し、別の測定先や時間帯でも比べてください。1Gbpsの回線や1GbpsのWAN接続では、Wi-Fi 7にしてもインターネットの速度は1Gbpsを超えません。

追加で買う前に、メーカーや契約先に確認する

Wi-Fi 7でつながらない場合は、端末や無線LAN子機のメーカーに、型番、OSとドライバーの版、接続の詳細画面の内容を伝えてください。MLOの設定や利用条件が不明なら、ルーターのメーカーに型番とファームウェアの版を伝えて確認します。有線側の上限を確認しても回線が遅い場合は、契約先にWAN側のリンク速度と、測定日時、測定先、結果を伝えてください。画面を公開するときは、パスワード、接続用QRコード、製造番号を隠してください。

100Mbpsで止まる場合は有線LANが100Mbpsで遅いとき、近くでも遅い場合はルーターの近くでも遅いときを参照してください。場所によって変わる場合は特定の部屋だけWi-Fiが弱いとき、Pingだけが大きい場合はPingが高いときに、比較する手順があります。